留美が高校の制服を脱ぎ、社会人となって数ヶ月が経った頃。
無垢な少女が、大人の女へと変じるのは、ごく自然な流れだった。
秘密を共有し、その悩みを私だけが知っているという事実が、二人の距離を急速に縮めたのだ。
お世辞にも偏差値が高いとは言えない高校から、名前も知らぬ地元の中小企業へ就職した彼女。
慣れない仕事の疲れと、大人の世界への戸惑い。
そんな彼女の唯一の逃げ場が、私との密会だったのかもしれない。
会えば必ず肌を重ねる。
その生活が日常になるのに、時間はかからなかった。
あの異常なまでの「敏感症」は、SEXの快感を覚えることで、留美の理性をあっという間に麻痺させ、彼女を快楽の虜にした。
残業で遅くなった夜は、ホテルへ行く時間すら惜しみ、人気のない公衆便所で、獣のように貪り合ったことも一度や二度ではない。
(このままでは、彼女は壊れてしまうかもしれない)
その強すぎる感受性を、私自身がコントロールしてやらねばならない。
だが、私は物足りなさを感じ始めていた。
彼女の悩みが、単なる「感じやすい身体」という利点へと安住してしまうことを、私は許せなかった。
あの恥辱こそが、彼女の核なのだ。
私は、彼女の「悩み」を、再び「羞恥の道具」として意識させるための、最初のステップを提案することにした。
「留美。……二人のSEXを、もっと特別なものにするために、試してみたいことがあるんだ」
残業で疲れた彼女をホテルのベッドで抱きしめながら、私は優しく切り出した。
「ノーパンで、生活してみないか?」
もちろん、”開発”や”調教”などという言葉は使わない。
ただ、二人のための、甘い秘密のゲームのように。
「出勤日でも、休日でも。私が指定した日は、ノーパンで生活するんだ」
「パンツを、穿かない……?ナプキンもなしで……?でも、須藤さんが望むなら……」
彼女は一瞬、戸惑いに目を見開いたが、私の言葉を疑うことを知らない純粋な瞳で、こくりと頷いた。
私が本当に確かめたかったのは別のことだ。
初潮以来、あのナプキンという名の鎧を失った彼女が、剥き出しの敏感な核を抱えて、日常をどう過ごすのか、その反応を想像し、密かな愉悦に浸っていた。
想像するだけで、口の奥が乾いた。
それから数日後。
初めてノーパン出勤を指示した日の夜。
いつもの待ち合わせ場所に着くと、帰宅ラッシュでごった返す駅前に、彼女は不安そうに佇んでいた。
人混みの中に、留美の姿を見つける。
(ノーパンで、あの人混みの中に立つというのは、どんな気分なんだろうな)
私のほうが、彼女の反応を期待して”ドキドキ”しているのがおかしかった。
普段はそれなりに流行を追った服装の留美が、その日に限って、腰までのハーフコートに、膝丈のタイトスカート、そして肌を隠す黒いタイツという、やけに地味で防御的な格好をしているのが、彼女の内心を物語っているようだった。
その必死の武装が、彼女の内心の動揺を何よりも雄弁に物語っていた。
「今日もお疲れさま。待ったかい?」
「ううん、大丈夫!問題なし!」
健気に笑うその笑顔が、私の内側にある何かを、また少しだけ苛立たせる。
「……寒いし、さっさとお店に入ろう」
「だね!」
いつもの駅ビル内のレストラン。
洒落た店は、二人とも落ち着かない。
注文を済ませ、水滴のついたグラスを指でなぞりながら、私は核心に触れた。
平静を装いながらも、私の声は自分でも気づくほど期待に上擦っていた。
「……ノーパン生活は、どうだった?慣れたかい?」
「うん、なんか、今までより快適かも。パンツ穿いてた時は、どうしても擦れるのが嫌でナプキン当ててたけど、パンツがないから、そもそも擦れないみたい」
留美は、私が期待していたような羞恥の表情は見せず、意外にもけろりとした顔で答えた。
(……擦れない?)
「羞恥心で、いつもより感じてしまう」……そんな答えを期待していた私にとって、それは拍子抜けする感想だった。
「へえ、そうなんだ。でも……タイツは擦れたりしないのかい?」
私は、さらに探りを入れる。
「タイツは、動いてると隙間ができるから平気だよ。でもね……下の毛が、タイツの網目からチョロチョロ突き出てきちゃうのが、ちょっと厄介かな」
その強がった答えに、彼女の健気さに、より深い愛おしさと加虐心を覚えた。
(……そうか。その羞恥心は、まだ残っているんだな)
「そっか。ノーパンは問題ないんだね。良かった」
そう答えながらも、私の頭の中では、次のステップが組み上がり始めていた。
食事が終わり、店を出る頃には、午後10時を回っていた。
「もう、出よっか」
「うん、そうしよ」
同じ駅を利用する私たちは、帰りの電車も一緒だ。
最終に近いそれは、帰宅する人々で身動きが取れないほど混雑していた。
(……確か、今日はノーパンなんだったな)
人波に押され、留美と私の身体が隙間なく密着する。
この状況が、私の中に悪戯心を芽生えさせた。
そうだ、痴漢プレイだ。
コートが壁となり、私たちの下半身を周囲の目から隠している。
彼女の背後に回り、コートの上から腰を抱く。
密着した状態で、タイトスカートの裾を捲り上げるのは、想像以上に難しい。
「……んっ」
留美の身体が強張る。
私の手の感触に、彼女は気づいたはずだ。
しかし、抵抗するどころか、周りにバレないよう、自らそっと腰を浮かせ、スカートが捲り上がりやすいように協力してくれている。
それは、背徳的な共犯の証だった。
(……本当に、素直な子だ)
ようやく、タイツ越しに、彼女の恥骨のあたりまで指が届く。
「……チクチクするね」
耳元で囁くと、留美の肩がビクリと跳ねた。
タイツの上から、彼女の言っていた通り、硬い毛が指先に触れる。
まだ、あの敏感な核には触れていない。
だが、電車の中というシチュエーションが、彼女を興奮させているのは明らかだった。
俯いたまま、返事もせず、ただなすがままに身を任せている。
(タイツの中に、直接手を入れたい……)
だが、この混雑では不可能だ。
そうこうしているうちに、乗り換えの駅で多くの客が降り、密着状態は解消された。
耳まで朱に染め、ただ耐える彼女の姿に、私は欲望を掻き立てられた。
(……見つけたかもしれない)
私は、彼女の中に眠る、露出という新しい扉の在処を見出してしまったのかもしれない。
降車駅に着く頃には、留美も平静を取り戻したように見えた。
だが、遅くなった夜は、いつもの儀式が待っていることを、彼女も承知しているはずだった。
公衆便所のある、あの思い出の公園へ。
手を繋いで歩きながら、いつもと違い、彼女の手がじっとりと汗ばんでいることに気づいた。
「須藤さん、あのね、今日会社で……」
「……なんか、今日、やけにおしゃべりだね」
「え、そうかな?普通だよ?」
やけに饒舌になるのは、まだ身体に残る背徳的な興奮を、必死に誤魔化そうとしているからに他ならない。
公園に着く頃には、人影は一つもない。
私たちのお気に入りは、例の鉄棒がある”児童遊園地”。
そこに設置された東屋のベンチが、私たちの定位置だ。
ベンチに腰掛けるなり、私は留美にキスをし、その身体を抱き寄せた。
「……ん、ぁ……っ」
電車内での痴漢プレイが、彼女の感度に火をつけていたのだろう。
普段よりもずっと早く、その息遣いが荒くなっていく。
いつもなら、このまま公衆便所の個室へ移動する。
だが、今夜は、さらに彼女を興奮させるために、ここで、このベンチで、彼女を抱くことに決めた。
「コート、脱ごうか」
ニットのセーターだけになった上半身が、夜の冷気に晒される。
だが、興奮している彼女は、寒さなど感じていない様子だった。
私はベンチから立ち、彼女のタイトスカートの脇にあるファスナーに手をかけ、一気に引き下ろした。
ホックが外れ、スカートはスルスルと音もなく足元に落ちる。
下半身は、黒いタイツだけの、あまりに無防備な姿になった。
留美は、その状況に驚くでもなく、自ら地面に落ちたスカートから片足ずつ抜き、丁寧に畳むと、そっとベンチに置いた。
(……ああ、もう、自覚しているんだ)
その目が、とろりと熱に浮かされ、陶酔している。
彼女は、自らの”露出癖”を、今、この瞬間に受け入れたのだ。
私は、ぼんやりと闇に佇む留美を引き寄せ、ベンチに座る私の股の間に、後ろ向きに座らせた。
そのまま背後から強く抱きしめ、彼女の顔だけをこちらに振り向かせて、深くキスをする。
「……ん……ふぅ……っ」
ニット越しに胸を揉みほぐすと、身体が小刻みに震え始めた。
右手で、タイツの上から突き出ている硬い恥毛に触れると、また”ビクンッ”と、あの分かりやすい反応が返ってくる。
「あぁ……!だめ、そこ、すぐ……!」
タイツ越しだというのに、感じ過ぎてしまったのか、留美が必死に脚を閉じようと抵抗する。
だが、私の両足で彼女の靴を上から踏みつけ固定してしまえば、その脚は無残に開かれたまま、なすすべもなかった。
逃げ場は、ない。
「……そろそろ、イきたくなったんじゃないか?」
ベンチに座ってから、初めての言葉。
「イ、イきたい……けど……か、感じすぎて……からだが……っ」
ガクガクと身体を震わせながら、彼女が答える。
「そう。じゃあ、続けてあげるね」
私は、彼女の最大の急所である、あの場所への刺激を再開した。
「気持ちが良かったら、声を出してもいいんだよ。……もしかしたら、誰か、まだ公園にいるかもしれないけどね」
その羞恥心を煽る言葉が、引き金だった。
「あ、ああああッ!いや、だめ、みられ……っ、んぅううう!!」
羞恥心が、彼女の最後の理性を焼き切った。
身体が爆発したかのように暴れだす。
その反応が、私の嗜虐心をさらに燃え上がらせる。
(……ああ、楽しい。本当に、楽しい……)
この純粋な身体が、私の言葉一つで、快楽に堕ちていく。
まだ5分も経っていないというのに、留美は息もつけないほどの、連続絶頂を迎えていた。
「そろそろ、入れてみようか」
「え……ここで?トイレじゃ、ないの……?誰か来たら……!」
「大丈夫……誰もいるわけないから」
「い、い、いい……です……」
「どこに、入れてほしい?」
「……る、留美の、アソコ……」
「アソコ、とは?」
「…………」
「言わないと、分からないな」
「……お、オマンコ……」
声にならない声で、彼女が答える。
「そうか、オマンコだね。じゃあ、ここに穴を開けないと」
その言葉と同時に、私は彼女のタイツの股間部分に指を突き立て、力任せに引き裂いた。
「ビッ、ビッ、ビリビリ……ッ!」
静まり返った公園に、布が破れる乾いた音だけが響き渡る。
「はぅ……んっ!」
その音と衝撃だけで、留美は再び身体を震わせ、絶頂に達した。
破れたタイツの穴から、白く透き通った肌と、濃い恥毛が覗いている。
黒いタイツとのコントラストが、倒錯的な美しさを描き出していた。
「……留美は、こういうのも好きなんだね」
彼女は、こくり、こくりと頷くだけで、もう会話もできない。
私は、痙攣が続く留美をそのままに、自らのズボンをくるぶしまで下ろした。
硬く昂った熱の楔を、愛液で滑るそこへ、一気に突き入れる。
「あっ……!んぐぅ……ッ!」
挿入の衝撃だけで、留美はまたイってしまった。
ゆっくりと腰を動かし始めると、彼女はもはや”イク”のではなく、”イき続けている”としか表現できない状態だった。
(ああ……屋外という、この状況が、彼女をここまで……)
屋外という開放感。
破かれたタイツという拘束感。
その矛盾した刺激が、留美を狂わせていく。
絶頂の痙攣が途切れることなく、彼女の身体を波打たせた。
私は、ものの数分で限界を迎え、初めて、彼女の膣内深くに、熱い奔流を放ってしまった。
「……っ、ごめん、中に……!」
膣内が熱い精液で満たされる感覚に、留美が気づいているのか、いないのか。
まだ快楽の余韻に耽り、うっとりと目を閉じている。
私は、その震える身体を後ろから強く抱きしめ、髪を撫でながら、長くキスをした。
「SEXの後のこれが、すごく幸せ」と、彼女はいつも言う。
(……本当に、幸せそうな顔をしてる)
落ち着きが戻った頃、私はティッシュで、二人の体液を丁寧に拭き取ってやった。
ベンチのスカートを穿かせ、コートを羽織らせる。
時計を見れば、公園に来てから、まだ1時間も経っていなかった。
留美の自宅へと向かう道すがら、手を繋ぎながら、私は尋ねた。
「いつもより、興奮していたみたいだね」
「……うん。すごかった……」
「そっか。たまには、こういうのもいいのかもしれないね」
彼女は、はっきりとは答えなかった。
だが、その火照った頬と、潤んだ瞳が、何よりも雄弁な答えだった。
(間違いない。この子は、確実に露出狂マゾになる)
その時、留美が「あっ!」と小さな声を上げた。
「……垂れてきた!」
「えっ?ちゃんと拭いたのに……」
慌てて立ち止まり、スカートを捲り上げると、太腿を伝った白い体液が、タイツの破れ目からベットリと滴り落ちていた。
「……中に出したからだね」
ティッシュでそれを拭き取りながら私が言うと、留美は、すべてを承知した顔で、静かに呟いた。
「……そう、だと、思う」
留美は、やはり気づいていた。
初めての膣内射精。
それも、屋外で、タイツを破かれて。
それなのに、彼女は、何の戸惑いも見せない。
その素直すぎる受容に、私は、言い知れぬ安堵と、そして、この純粋な少女をどこまでも堕としてしまいたいという、底知れない恐怖にも似た興奮を覚えていた。
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