【背徳の関係】森下奈々(24歳・インストラクター)の場合

森下奈々は、渋谷からの私鉄沿線という比較的裕福な層が集まる駅前のフィットネスジムで、インストラクターをしている。

どうりで24歳という年齢にしては、身体に張りと、若々しい艶がある。

すでにインストラクターを始めて3年、丁度、教えることの面白さと人から注目される悦びが分かりかけてきた頃だ。

奈々の教えている教室は、主婦やインテリ層のサラリーマンに人気があった。

フィットネスジムは、近代的トレーニング器具の各種、プール、サウナも備え、白昼は上質な主婦層、夕方から夜にかけては体裁を気にするサラリーマン層が多くなる。

奈々のような立場になると、初心者には手とり足とり、基本的な器具の取り扱いを密着して説明してあげることも多く、40代半ばの須藤氏と知り会ったのも、そんな近すぎる関係からであった。

須藤氏に限らず、食事やデートに誘われる機会は腐るほど多く、奈々はいちいち相手にしないふりをしていたが、仲間のインストラクターの中には何人もの男性と肉体関係を持っている者もいる。

奈々には、積極的にアタックされると、それを拒絶することができず、相手の要求を呑んでしまうという生来の、人には見せない甘さがあった。

須藤氏は、そんな彼女の心の奥の隙間と、拒否できない甘美な性質を、獲物を狙うように見抜いたのだろう。

何度も何度も食事に誘い、粘着質にアプローチを続けた結果、ついに彼女の方が折れることになったのが、須藤氏との背徳的な交際を深める結果になった。

初めての食事の後、須藤氏は単刀直入だった。

「月数回で25万」、つまり奈々との間に愛人契約を結ぼうとしたのだ。

関西から出てきて、都会での煌びやかな生活に憧れながらも、フィットネスジムのインストラクターという、アルバイト同然の不安定な職業についている奈々にとって、須藤氏の提示した金額は、それだけで十分に満ち足りた都会生活を送れる、誘惑的な金額であった。

目の前の生活がパァッと開けるような、甘い妄想が一気に奈々の頭の中を駆け巡った。

「これで、見栄を張れる。誰も私を貧乏人だと思わない」

それと同時に、腹の出っぱった、中年男の須藤氏に抱かれ、汚され、苦悶している自分の姿も鮮明に目に浮かんできた。

それは嫌悪であるはずなのに、どこか、背徳的なスリルを伴っていた。

もしも奈々に真剣な彼氏でもいたなら、決してそんな関係など結ばなかったであろうが、「都会の生活を維持したい」という彼女のちょっとした心の隙間に、須藤氏がズカズカと、計算し尽くしたように入り込んできたのだった。

それに、持ち前のイヤと言えない、拒絶恐怖症のような性格を須藤氏は獲物として読んでいたのかもしれなかった。

ともあれ、愛人契約が結ばれたのが、森下奈々にとっての、抗いがたい地獄への第一歩であった。

フィットネスジムではあれだけ動作の鈍い、冴えない中年男に見えた須藤氏だったが、サスガに女の扱い方だけは熟知していた。

ベッドインしたと同時に、須藤氏の”ネチネチ”とした指技と、執拗な舌技で、奈々はたちまちの内に理性を手放して宙をさまよい始め、経験を積んだ、思いっきり太いペニスを自分の方から積極的に受け入れていった。

太いペニスー本で、須藤氏は奈々の身体を完全にコントロールしていて、彼女の口からは何度も何度も、獣のような絶頂の悲鳴が洩れた。

自分の身体が人一倍感じやすい、浅ましい身体であるということは奈々自身も知っていた。

しかし、奈々の感度の良さをアッという間に見抜いたのは、須藤氏の長年の経験によるものであろう。

月に数回という約束なのに、たった一度須藤氏に抱かれた奈々の身体は、すでに須藤氏の太いペニスを、渇望するように求めるようになっていた。

須藤氏が奈々を「縛る」という背徳的な行為を始めたのは、たった2回目の逢瀬からだった。

太いペニスで一度コントロールされた奈々の身体は、須藤氏のどんな要求に対しても、抗う術はなく、成されるがままでしかなかった。

すでに初めから用意したと思われる麻縄で奈々の両手を背中で、容赦なく縛ると、手ぬぐいでしっかりと、口が利けないようサルグツワを咬ましていった。

そして、その状態のままから、太いペニスをゆっくりと、そして激しく、執拗にリズムを刻んで抽送されたとき、奈々は今までにない、全身を貫くような感触を味わったのも偽りのない事実だった。

「やっぱり思った通りだ」と、いう風にニンマリしたのは須藤氏の方だったが、縛られて犯されるという行為が、奈々にとって決して嫌ではないという恥ずべき証拠に、ペニスで突かれるたびに、彼女の身体の奥から愛液が”ドッ、ドッ”と、とめどなく溢れ返ってきたのだった。

女は三つのタイプに分けられる。

一つ目は自らのマゾ性を自覚している自覚マゾ、二つ目はマゾ性がありながらもそれに気づかず男に粘着質に教育されることによって初めて気づく教育マゾ、三つ目はマゾ性など全くないタイプ。

この内、何と言っても一番多いのが二番目の教育マゾタイプである。

女のほとんどは、相手の男にサディズムがあるか無しかによって、マゾ性を強烈に呼びさまされると言ってよく、教育次第では、強いマゾ性だって出てくる場合がある。

奈々の場合も全くこのタイプで、須藤氏の熟練した、陰湿な調教によって教えられたことで、初めてマゾ性に目覚めたのだ。

初めてのSMプレイで抗いがたい心地良い快感を味あわせてしまえば須藤氏の思う壺だ。

縛られることがそれほど毛嫌いするものではないということが分かると、須藤氏はどんどんその世界に、奈々を深く引きずり込んでいくことが可能になった。

須藤氏は、たっぷりと時間をかけ、”ネチネチ”と奈々を責め抜いた。

会うたびに縛られて、執拗に責められる奈々は、何度も何度もそのままの状態でアクメを迎える内に、もはや、そうやって縛られて”ネチネチ”とやられるプレイなしでは、自分の身体が満足できない、堕落した女になってしまった。

事実、その間に一度だけ、普通のSEXをした男がいたが、ただ腰を動かすだけのSEXでは何一つ満足が得られず、「もっと強く、縛って、犯して」と、自分の口から本能的な言葉が洩れそうになるのを”グッ”と、恥ずかしく堪えたのだった。

須藤氏が最も時間をかけて、徹底的に調教したのはアナルだった。

須藤氏に調教されるまで、アナルはまだ、誰にも触らせたことのない、清浄であるべき部分だった。

まさかそんな所を執拗に、”ネチネチ”と責められるなんて、奈々自身思ってもいなかった。

後手に縛られたままうつ伏せに寝かされ、腹の下に枕を差し込まれると、お尻が高く浮き出す、卑しい形になり、臀部の肉が左右に割れ、アナルは衆目に晒される格好となる。

その剥き出しになったアナルに対して、須藤氏の舌が30分以上の長い時間に渡って這い回ったり、ねっとりと差し入れられたりするのである。

正直言って、アナルがこれほどまでに性感が強いとは、奈々自身信じられない思いだった。

アナルから脳天に突き抜けるような、耐え難い感覚に、たちまち奈々の身体は狂ったようにトリップした。

そして、さんざん舌で責め抜かれた後に、須藤氏は太いペニスを挿入して激しく抽送を開始する。

喘ぎ声はいつも猿轡で無残に押さえられているが、須藤氏は何度も何度も奈々の昇天する様子を確認すると、おもむろに猿轡をはずし、最後の放出を奈々の口の中で決めるのであった。

それが須藤氏と奈々の、支配と屈服のプレイのパターンとなっていた。

奈々も最後の放出を一滴残らず飲みほそうと、猿轡をはずされた”カラカラ”の口を大きく開いて、汚辱の報酬である放出の瞬間を待ちわびるのだった。

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